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動脈硬化とは
細胞膜の構造
血管構造の柔軟性
コレステロールの代謝
変性LDLとアテローム性動脈硬化
インスリン抵抗性と動脈硬化
不飽和脂肪酸
ω3、ω6脂肪酸
トランス脂肪酸

血管構造の柔軟性
 臓器は細胞の集合体である。細胞はむき出しのままでは互いに結合することはできないため、臓器としての構造をとることができない。このため、細胞は外部に糖やタンパク質を分泌し、これが細胞外で多様な繊維構造をとって細胞同士を結びつける支持体となっている。コラーゲン繊維などがこれである。多様な機能を持った細胞が支持体を足場として結びつき、目的に応じた構造をとったものが臓器である。
 臓器の柔軟性は、個々の細胞の柔軟性と臓器構造の柔軟性の二要素より成る。細胞の柔軟性とは個々の細胞の膜の柔軟性であり、脂肪酸やリン脂質などの細胞膜の構成要素に依存する。組織の柔軟性は前述した細胞外の繊維状支持体の柔軟性によるものである。細胞外の支持体の構成はそれぞれの臓器によって異なっている。

 動脈の構造は内膜、中膜、外膜の三層からり、各層の弾力性は血管の柔軟性の大きく影響する。エラスチンは細胞外支持体の繊維の一つであり、動脈のタンパク質成分の約50%を占めている。エラスチンの量は動脈構造の柔軟性を決定する主要要素なのである。エラスチンはタンパク質から成る繊維であるため、この量を維持するためには適正なタンパク質の摂取量を維持することが重要となる。



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